インストールとアップデート

 最近、呪術廻戦を読んでみたのだが、恥ずかしながら4巻にて挫折してしまった。

作画的にもストーリ的にも高度で、さすがジャンプの人気漫画!という感じだったのだが4巻を超えたあたりから如何にもこうにも頭に入ってこなくなったのだ。

その後、外道の歌のつづきを読み始めるとスムーズに最新刊まで読み進めることができた。(外道の歌の作画が苦手な方はスピンオフの”朝食会”もおすすめ)

 

 

時間を置いて、なぜ二つの作品でこうも反応が違ったのだろうという疑問を投げかけてみたのだが、思いつくに前述のインストールとアップデートの違いではないかと思った次第である。

 

具体的に考察すると、私個人年齢も中年に差し掛かり、新しい世界観や創作世界的新ルールを覚えることに限界を感じているのではないかと思う。

 

これは私個人だけではなく、昨今の続編ブームが受けている原因ではないかと感じた。

端的に言えば若かりし頃に比べ、中年は新しい世界様式を覚え直すのが面倒なのだ(個人の感想です)

そういう理由でハンターハンターは31巻から読むことをやめ、Dr.ストーンもどうやら乗れないという事実に気がつく。

非常に面白く洗練された創作物とは思いつつも、もうお腹いっぱいなのである。

中年という生き物は過去にインストールされた創作社会では新しいストーリを受け入れることができるが、新しいルールを覚え直そうとしても頭が拒否してしまう生き物なのかもしれない。

 

そういう風な視点で見ると、私個人が呪術廻戦が受け入れることができず鬼滅の刃がさっくり入ってきたのかということにも説明がつく。(鬼滅に関しては作者考察は非常に深いのでそこまで目を通してないという前提に基づく感想)

 

以前は過去の名作の続編を書くことに批判的な立場だったのだが、こうなってみると続編なりリメイクなりしてくれることは、我々中年のコンテンツを追加してくれている社会のサービスなのかとも思っている次第である。